ヒント

  1. リズム
    幅の狭いQRS波が先行するP波を伴ってほぼ規則正しく打っていますが，記録の最初の部分と4拍目および5拍目の後のRR間隔が少し長くなっています。よく見ると、間隔が長くなっている直前の心拍のT波にノッチ状の波形が乗っています。 規則正しく打っている部分のP波はI、II、aVFで陽性、心拍数は約80/分弱くらいでしょうか。
  2. P
    II誘導でP波の幅は2目盛半（0.10秒）あまり、高さは約2目盛（0.20mV）ほどです。
  3. PQ
    規則正しく打っている部分のPQ間隔は約4目盛（0.16秒）。
  4. QRS
    QRS波は幅が約2目盛（0.08秒）あまり。aVR以外では I と aVL にごく小さなQ波を認めます。胸部誘導でR波はV1→V4の順に徐々に高くなっていて、S波はV3→V6の順に浅くなっています。V1のS波の深さとV5のR波の高さの和（SV1＋RV5）は心拍によって変化していますが 7＋28=35mm（3.5mV）～ 9+26=35mm（3.5mV）くらいです。
  5. Axis
    肢誘導でR波とS波の大きさの差が最も少ないのはIIIとaVF誘導です。
  6. ST-T
    明らかな ST-T 異常はなさそうです。
  7. QT
    各心拍のT波の終了点が、そのRR間隔の真ん中より後ろにまで来ており、QTが延びているようです。