ヒント

  1. リズム
    幅の広い QRS 波が先行するP波を伴ってほぼ規則正しく打っていますが、胸部誘導に切り替わって3拍目の波形は予定より早いタイミングで割り込んできているようです。P波はI、II、aVF誘導で陽性。規則正しく打っている部分の心拍数は約60/分。
  2. P
    II誘導でP波の幅は約2目盛半（0.10秒）、高さは2目盛（0.20mV）弱です。
  3. PQ
    PQ間隔は約5目盛（0.20秒）。
  4. QRS
    規則正しく打っているQRS波は幅が約4目盛（0.16秒）。よく見ると、QRS波の始まる部分にスパイク状の波形が記録されています。
  5. Axis
    肢誘導のQRS波で、上向きと下向きの成分の大きさの差が最も少ないのはIとaVL誘導です。

    今回の心電図は、QRS幅が正常上限を超えていることから、心室が異常興奮（正常の刺激伝導系を逸脱した興奮）をしていると考えられますので、ST-TやQTに関しては所見を拾っても意味がありません。