ヒント

  1. リズム
    幅の狭い QRS 波がやや速めにほぼ規則正しく打っているようですが、5 拍目の後と、胸部誘導に切り替わって 1 拍目と 5 拍目の後が少し間延びしています。P 波は 6~7 拍目のハッキリしている所では I、II、aVF で陽性。心拍数は平均すると( 15拍/10 秒ですから) 90/ 分。
  2. P
    II 誘導で P 波の幅は 2 目盛( 0.08 秒)、高さは約 2 目盛( 0.20mV )強です。
  3. PQ
    P 波が判然としない波形もありますが、四肢誘導の 5~7 拍目や、胸部誘導の 2~5 拍目を見ると 1 拍ごとに PQ 時間が少しずつ延びて行っているようです。
  4. QRS
    QRS 波は幅が約 2 目盛( 0.08 秒)。aVR 誘導以外では aVL 誘導で Q 波から始まる波形を認めていますが、心拍によっては小さな R 波で始まっています。胸部誘導で R 波は V1~V4 にかけて徐々に高くなっていて、S 波は V3~V6 にかけて徐々に浅くなっています。V1 の S 波の深さと V5 の R 波の高さの和( SV1+RV5 )は、大きい所で 13+21=34 ( 3.4mV )です。
  5. Axis
    肢誘導で QRS 波の上向きと下向きの成分の大きさの差が最も少ないのは I と aVL 誘導です。
  6. ST-T
    明らかな ST 低下や T 波の逆転はなさそうです。
  7. QT
    QT 時間の延長もなさそうです。