ヒント

  1. リズム
    正常の幅のQRS波が、先行するP波を伴ってほぼ規則正しく打っています。P波は I、II、aVFで陽性ですから正常洞調律と考えられます。心拍数は65/分くらい。
  2. P
    II 誘導でP波の幅は2目盛半（0.10秒）ほど、高さは約1目盛半（0.15mV）です。V1誘導のP波を見ると±の二相性を呈しており、P波の後半にハッキリした陰性の部分を認めます。
  3. PQ
    PQ間隔は4目盛半（0.18秒）くらいでしょうか。
  4. QRS
    QRS波は幅が約２目盛（0.08秒）で、aVR以外では明らかなQ波を認めません。胸部誘導でR波はV1～V4にかけて徐々に高くなっており、逆にS波はV1→V6へ進むにつれて徐々に浅くなっています。V1のS波の深さとV5のR波の高さの和（SV1＋RV5）は12＋16=28mm（2.8mV）です。
  5. Axis
    R波とS波の大きさの差が最も少ないのは III 誘導ですが、少しマイナスが勝っているようです。
  6. ST-T
    明らかなST異常はなさそうです。T波もaVR以外のすべての誘導で陽性です。
  7. ＱＴ
    QT時間の延長はなさそうです。