ヒント

  1. リズム
    幅の狭いQRS波がほぼ規則正しく速く打っています。P 波らしい波形は II、III、aVF で陰性、心拍数は約160/分。II、III、aVF をよく見ると QRS 波の直後にも P 波によく似た波形が記録されています。
  2. P
    II 誘導の P 波は陰性で、幅が 2 目盛（ 0.08 秒）あまりです。
  3. PQ
    PQ時間は約 4 目盛（ 0.16 秒）くらい。
  4. QRS
    QRS 波は幅が約 2 目盛（ 0.08 秒）。aVR 誘導以外では、IIIとaVF の R 波が非常に小さく QS 型に近い波形となっています。胸部誘導で R 波は V1 ～ V3 にかけて徐々に高くなっていて、S 波は V3 ～ V6 にかけて浅くなっています。V1 の S 波の深さと V5 の R 波の高さの和 （ SV1 + RV5 ）は 13 + 12 = 25 （ 2.5mV ）くらいでしょうか。
  5. Axis
    肢誘導の QRS 波で、上向きと下向きの成分の大きさの差が最も少ない誘導は aVF です。
  6. ST-T
    明らかな ST-T の異常はなさそうです。
  7. QT
    QT の延長や短縮もなさそうです。