ヒント

  1. リズム
    正常の幅の QRS 波が不規則に打っています。明らかな P 波は見当たりません。9 拍目(記録が胸部誘導に切り替わった 2 拍目)の QRS 波は幅が広く、その直前の RR 間隔が開いています。心拍数は平均すると 84/ 分くらいでしょうか。
  2. P
    どの誘導を見ても明らかな P 波はなさそうです。
  3. PQ
    P 波がありませんから計測不能です。
  4. QRS
    9 拍目以外の QRS 波は幅が約 2 目盛( 0.08 秒)強。明らかな異常 Q 波はありません。胸部誘導の R 波は、V1 → V3 の順に高くなっていて、S 波は V3 → V6 の順に浅くなっています。V1 の S 波の深さと V5 の R 波の高さの和( SV1+RV5 )は 1+11=12mm( 1.2mV )です。9 拍目の QRS 波は幅が 3 目盛( 0.12 秒)と広く、V1 ~ V5 で QS 型になっています。
  5. Axis
    肢誘導で R 波と S 波の大きさの差が最も少なそうなのは II、III、aVF誘導です。
  6. ST-T
    基線の揺れに伴ってわずかに ST が下がっているように見える波形もありますが、持続的に ST が下がっている誘導はなく、明らかな T 波異常も認めません。
  7. QT
    明らかな QT 時間の延長はありません。