ヒント

  1. リズム
    QRS 波が先行する P 波を伴って規則正しく打っています。しかし QRS 波の幅は、最初の 2 拍は 2 目盛( 0.08 秒)ですが、3 拍目以降は幅が広いものが並んでいます。P 波の直前にはスパイク状の波形があり、また 3 拍目以降の幅が広めの QRS 波もその直前に大きなスパイク状の波形を伴っています。心拍数は 75/分くらい。

  2. P
    P 波はその直前に小さなスパイク状の波形を伴っていて、II 誘導での幅は 2 目盛( 0.08 秒)、高さは約 1 目盛( 0.10mV )弱です。
  3. PQ
    PQ 時間は、最初の 2 拍は 5 目盛( 0.20 秒)あまり、3 拍目以降は 2 目盛半( 0.10 秒)から 4 目盛( 0.16 秒)になっています。
  4. QRS
    QRS 波は、最初の 2 拍は幅が 2 目盛( 0.08 秒)、3 拍目以降は直前にスパイク状の波形を伴っていて、3~5 拍目と 7 拍目以降は幅が約 3 目盛( 0.12 秒)と広くなっています。また、スパイク状の波形を伴っている波形は、II、III、aVf と V1~V2 で QS 型を呈しています。
  5. Axis
    肢誘導で幅の狭い 1~2 拍目の QRS 波の上向きと下向きの成分の大きさの差が最も少ないのは aVL 誘導です。幅の広い 3~5 拍目の QRS では aVR 誘導でしょうか。
  6. ST-T
    最初の 2 拍では、全体に T 波の平低傾向を認めますが、明らかな ST 異常はなさそうです。
  7. QT
    最初の 2 拍では、QT 時間の延長はなさそうです。