ヒント

  1. リズム
    正常の幅の QRS 波が約 47/分の速さでほぼ規則正しく打っていますが、途中（ 7 拍目）から QRS の幅が広くなっています。また、 6 拍目までの 幅の狭い QRS は先行する P 波を伴っていますが、 7～8 拍目の幅の広い QRS 波には先行する P 波がありません。先行する P 波の出ている部分では P 波の極性は I、II、aVF で陽性。
  2. P
    II 誘導で P 波の幅は 2 目盛（ 0.08 秒）強、高さは約 2 目盛（ 0.20mV ）弱です。
  3. PQ
    6 拍目までの先行する P 波がハッキリしている所での PQ 間隔は 4 目盛（ 0.16 秒）くらいでしょうか。
  4. QRS
    6 拍目までの QRS 波は幅が約 2 目盛（ 0.08 秒）。 Q 波は、aVR 誘導が QS 型になっている他に V5 、V6 でごく小さなものを認めます。胸部誘導で R 波は V1～V3 にかけて徐々に高くなっていて、S 波は V3～V6 に進むにつれて徐々に浅くなっています。V1 の S 波の深さと V5 の R 波の高さの和（ SV1+RV5 ）は 13+15=28（ 2.8mV ）です。
  5. Axis
    肢誘導で QRS 波の上向きと下向きの成分の大きさの差が最も少ないのは III と aVL 誘導です。
  6. ST-T
    6 拍目までの波形には明らかな ST-T 異常はなさそうです。
  7. QT
    6 拍目までの波形には QT 時間の延長はなさそうです。