ヒント

  1. リズム
    正常の幅の QRS 波が 150/分弱の速さで規則正しく打っています。 P波はハッキリしません。
  2. P
    P波はハッキリしませんが、よくみると QRS 波の後ろ 2~3目盛目辺りに T 波に重なって一定の場所に必ずノッチ状の波形がありますから、ひょっとするとこれが P 波かもしれません。
  3. PQ
    P 波がハッキリしませんから PQ 間隔は読めません。
  4. QRS
    QRS 波は、幅が約 2 目盛(0.08秒)で aVR が QS 型になっている以外明らかな Q波を認めません。胸部誘導で R 波は V1~V3 にかけて徐々に高くなっていて、S 波は V3~V6 に進むにつれて徐々に浅くなっています。V1 の S 波の深さと V5 の R 波の高さの和(SV1+RV5)は12+16=28(2.8mV)です。
  5. Axis
    肢誘導で QRS 波の上向きと下向きの成分の大きさの差が最も少ないのは I と aVL 誘導です。
  6. ST-T
    II、III、aVF と V5~6 で軽度の ST 低下と T 波の逆転、V5~6 で軽度の ST 低下を認めます。
  7. QT
    QT 時間の延長はなさそうです。