ヒント

  1. リズム
    ほぼ正常の幅のQRS波が規則正しく打っていますが、先行するP波が見当たりません。II、III、aVFや胸部誘導の波形をよく見ると、QRSの立ち上がりから4目盛目あたりに小さな波形が乗っているようです。心拍数は約46/分。
  2. P
    明らかなP波はなさそうです。
  3. PQ
    先行するP波がありませんから測定不能。
  4. QRS
    QRS波は幅が約2目盛(0.08秒)あまりで正常範囲内。aVL誘導でsmall R deep S パターンになってはいますが、aVR誘導でQS型になっている以外あきらかなQ波はなさそうです。胸部誘導でR波はV1~V3にかけて高くなっており、S波はV3 → V6へ進むにつれて小さくなっています。V1のS波の深さとV5のR波の高さの和(SV1+RV5)は20+13=33mm(3.3mV)です。
  5. Axis
    肢誘導でR波とS波の大きさの差が最も少ないのはIとaVL誘導です。
  6. ST-T
    II、III、aVFのST部分に小さな下向きの波形が乗っているようですが、明らかなST低下やT波の逆転などはなさそうです。
  7. QT
    QT時間の延長はなさそうです。