ヒント

  1. リズム
    正常の幅のQRS波が、先行するP波を伴ってほぼ規則正しく打っています。P波はI、II、aVFで陽性ですから正常洞調律と考えられます。心拍数は100/分弱。P波の位置が少し変です
  2. P
    P波は前の心拍のT波の終りに重なっていて見難いですが、II 誘導での幅は2目盛(0.08秒)強、高さも約2目盛(0.20mV)です。
  3. PQ
    PQ間隔は8目盛(0.32秒)くらいでしょうか。
  4. QRS
    QRS波は幅が約2目盛(0.08秒)で、aVR以外では大きなQ波を認めません。胸部誘導でR波はV1~V4にかけて徐々に高くなっており、逆にS波はV1→V6へ進むにつれて徐々に浅くなっています。V1のS波の深さとV5のR波の高さの和(SV1+RV5)は16+21=37mm(3.7mV)あります。
  5. Axis
    R波とS波の大きさの差が最も少ないのはI誘導です。
  6. ST-T
    明らかなST異常はなさそうです。T波もaVR以外の全ての誘導で陽性です。
  7. QT
    T波の終りに次の心拍のP波が重なっていて判りにくいですが、QT時間は延びてはいないようです。